コラム

「第11回川棚・コルトー音楽祭」のお知らせ

冬にしては暖かい日が続きますが、住まいのすぐ近くでは、なんともうウグイスの鳴き声が聞こえています。季節を少し間違えているのかしら?とも思いますが、自然界に暮らす生き物たちは、人間よりも遥かに春を心待ちにしている様です。

さて、春の訪れに因んで、毎年恒例となりました「川棚・コルトー音楽祭」のお知らせです。
この度は、例年より少し早い時期の3月開催となりますので、いつもコンサートを楽しみされている方は、どうぞご留意下さい。
本年は、フランスから高名なピアニストのエリック・ベルショ氏をお招きしてソロ・リサイタルが行われます。
数々のコンクール入賞歴があり、1980年開催の第10回ショパン国際コンクールでは第6位を受賞されていますが、クラシック・ピアノ愛好家の中には、この時の「ポゴレリッチ事件」(※)をご記憶の方も多いのではないでしょうか。(※天賦の才能を持つイヴォ・ポゴレリッチというコンテスタントが第三次予選で落選した事に納得できず、世界的女流ピアニストのマルタ・アルゲリッチ氏は「彼こそが天才よ」と言い放って審査を辞任し、無名であった若いポゴレリッチ氏がたちまち注目を浴びる騒ぎとなりました。その後は独自の解釈による作品へのアプローチを特徴とした、ユニークな存在の一流アーティストとして活躍を続けていますが、落選によって一大センセーションを生んだめずらしい例と言えます。)
波乱を呼んだ年のコンクールの入賞者でもいらっしゃる訳ですが、ベルショ氏はピアニストとしてのみならず、作曲家としても活躍されており、映画監督のクロード・ルルーシュに俳優として抜擢される等、その多彩な芸術活動によって培われたセンスが感じられる、類稀なアーティストです。
当日は、皆様がきっと一度は耳にされた事がある、有名な旋律が随所に聴こえる作品ばかり、ショパン音楽の魅力が余すところなく伝えられる前半のプログラムに続いて、後半はフランスの歴史に残る映画の劇中曲を披露頂きます。
春のマチネのひとときに、ベルショ氏によるエスプリ溢れる演奏をどうぞご堪能下さい。

「第11回川棚・コルトー音楽祭 京都フランス音楽アカデミー特別演奏会」

*この度、予定しておりましたピアノ・リサイタルは、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、開催中止が決定されました。音楽祭を楽しみに待っていて下さった方々には、ご迷惑をお掛け致します事を、心よりお詫び申し上げます。見えないウイルスという敵を相手に、日本を始め、世界中の人々が闘っていますが、一日も早い収束を心より願っております。

◆開催日時:2020年3月15日(日) 開演14時(開場13時30分) 
◆会場:川棚の杜・コルトーホール
◆プログラム:ショパン「即興曲第3番 変ト長調 作品51」, 「ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調  “葬送” 作品35 」,  「華麗なる大円舞曲 変ホ長調 作品
18」, 「スケルツォ第2番 変ロ短調 作品31」,  「ノクターン第18番 ホ長調
作品62-2」,  「ポロネーズ第6番 変イ長調 “英雄” 作品53」  ミシェル・ルグラン「“シェルブールの雨傘” ピアノ組曲」(エリック・ベルショのために書かれた編曲版)
◆入場料:全席自由 前売り 一般 3500円,  ペア 6000円,  高校生以下 1500円(ペア以外の当日券は各500円増し) *未就学児の入場不可
◆チケット予約・問い合わせ:川棚の杜・コルトーホール Tel 083-774-3855

皆様に支えられてきた音楽祭は、第11回を迎え、令和の時代の次なる新しい10年への歩みに向けて、いっそうの充実を目指します。
コルトーの愛した下関・川棚の地で、一流のアーティストが繰り広げる、魂をゆさぶる様なパフォーマンス、そして聴衆とホールという空間が共に創り出す「三位一体」のライブによる唯一無二の時を、是非とも多くの方々と共有させて頂けたらと願っております。


2020.02.11 23:35

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