笑顔は何処からやってくるのか
ヨーロッパの方々から、日本人はいつもにこにこしているとよく言われますが、彼らにはそれがいささかナイーブな印象を与えるそうです。
ナイーブというのは、フランス語で、うぶな、とか子供っぽい等の意味を表す言葉ですが、この場合はお人よし、と解釈すれば、しっくりくるでしょうか。
向こうでは、面白い、滑稽だと思ったり、嬉しい、楽しいという感情が起こらなければ、決して笑うという事はしませんし、悲し過ぎて、情けなくて、呆れてしまって、自虐的に笑うというのは、英国のユーモアでは通用するかもしれませんが、それ以外で笑顔になるという場面はない様に感じます。
それは習慣の違いが主たる理由ですが、笑顔を見せるという行為は、日本特有のコミュニケーション・ツールとして、欧米の握手の概念に近いのではないかと、私は考えています。
握手には、自らが手を差し出す事で、「私は武器を持っていませんよ、安心して下さい」、という非言語的なメッセージがある様に、笑顔には「あなたを好意的に思っています、敵とはみなしていません」、という心の内を表示する役割があるのではないかと思うのです。
日本では、状況や周りの人の気持ちを常に察しなければならないという文化がありますが、(マイペースな私にはこれがなかなか難しいです…)、笑顔を見せる事で、少なくとも今この場では不快に思っていないという事を伝えられ、それはこちらの気持ちを察してくれようとする相手への気遣いともとらえる事ができます。
日本人の笑顔が何を意味するのか、改めて考えてみると、奥が深い事に気付きます。
古代ギリシャの哲学者であるアリストテレスは、笑いを「他人を軽蔑し見下す事から生ずる快感」、そして(面白みとしての)おかしさを「他人に苦痛や害を与えない失策または不格好」、と定義しましたが、我々は恥ずかしかったり、何か気まずい思いをした時に、自然と顔が笑ってしまう事があり、それはまさしく後者を表している様に思います。
個人的には、謝る場面でうっすらと笑みを浮かべるのは、少し頂けない様に思いますが、「こんな馬鹿な事をしてしまって申し訳ない、どうか許してほしい」、という自己憐憫から生じている笑顔であると考えれば、理解できそうです。
アリストテレスの後も、現在まで多くの哲学者や作家が、「なぜ人は笑うのか」について考察を試みていますが、文献を読んでみますと、実はまだ完全には笑いというものは解明されていないという事の様です。
ナイーブというのは、フランス語で、うぶな、とか子供っぽい等の意味を表す言葉ですが、この場合はお人よし、と解釈すれば、しっくりくるでしょうか。
向こうでは、面白い、滑稽だと思ったり、嬉しい、楽しいという感情が起こらなければ、決して笑うという事はしませんし、悲し過ぎて、情けなくて、呆れてしまって、自虐的に笑うというのは、英国のユーモアでは通用するかもしれませんが、それ以外で笑顔になるという場面はない様に感じます。
それは習慣の違いが主たる理由ですが、笑顔を見せるという行為は、日本特有のコミュニケーション・ツールとして、欧米の握手の概念に近いのではないかと、私は考えています。
握手には、自らが手を差し出す事で、「私は武器を持っていませんよ、安心して下さい」、という非言語的なメッセージがある様に、笑顔には「あなたを好意的に思っています、敵とはみなしていません」、という心の内を表示する役割があるのではないかと思うのです。
日本では、状況や周りの人の気持ちを常に察しなければならないという文化がありますが、(マイペースな私にはこれがなかなか難しいです…)、笑顔を見せる事で、少なくとも今この場では不快に思っていないという事を伝えられ、それはこちらの気持ちを察してくれようとする相手への気遣いともとらえる事ができます。
日本人の笑顔が何を意味するのか、改めて考えてみると、奥が深い事に気付きます。
古代ギリシャの哲学者であるアリストテレスは、笑いを「他人を軽蔑し見下す事から生ずる快感」、そして(面白みとしての)おかしさを「他人に苦痛や害を与えない失策または不格好」、と定義しましたが、我々は恥ずかしかったり、何か気まずい思いをした時に、自然と顔が笑ってしまう事があり、それはまさしく後者を表している様に思います。
個人的には、謝る場面でうっすらと笑みを浮かべるのは、少し頂けない様に思いますが、「こんな馬鹿な事をしてしまって申し訳ない、どうか許してほしい」、という自己憐憫から生じている笑顔であると考えれば、理解できそうです。
アリストテレスの後も、現在まで多くの哲学者や作家が、「なぜ人は笑うのか」について考察を試みていますが、文献を読んでみますと、実はまだ完全には笑いというものは解明されていないという事の様です。
2022.11.28 23:55
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