コラム

謹賀新年

新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては、晴れやかな心で、お正月をお迎えの事と存じます。

昨今では、あらゆる分野において、ダイバーシティ(多様性)という言葉が聞かれる様になりましたが、一度日本を離れ、自国を遠くから眺めた者にとり、例えわずかでも、何らかの違いを受け容れようとする気持ちを持つ事でさえ、私達にはなかなか容易でないという事を痛感します。
そう言った文化が日本には元々存在しないのですから、これから少しずつ学んでゆく、私自身も学び直してゆく必要がありそうです。
反対に考えてみれば、どうやってこの一人ひとり異なる人間が、均一性を維持できるのか、不思議にさえ感じられきて、そちらの事の方が普通ではない様にも思え、つまり皆が同じ事を行える方がよほど難しい、感心する、と欧州で生まれ育った友人は皮肉を言うのですが、確かにその通りであると、私は納得しています。

人はひとりで生まれ、そしてまたひとりで旅立ってゆきます。
しかしその間には、育ててくれる人を始め、無数の人々との出会いや支えがあり、助けられながら、生き永らえる事ができるのです。
ご縁があって関わる多くの人々は、つまり自分とは異なる人であり、考え方から生き方に至るまで、全てにおいて、本質的に同じという事はあり得ません。
人としての、その多様であって然るべき「個」が日本でももっと尊重される様になり、多様性を真の意味で理解する、成熟した考えを持つ人が増えれば良いと願いますし、もちろん自分自身もそうした人間でありたいと常に考えています。
そして、その一人ひとりを、個をつなぐひとつの手段として、音楽を用いる事ができるならばいっそう嬉しく、心より幸いです。
新しい年が皆様にとり、明るく実り多い年となります様、願っております。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

塩見 貴子

2026.01.03 23:15

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